【常陸太田市】旌桜寺の旗桜

八幡太郎こと源義家公が奥州征伐の帰りにここで駐留し、旗竿を挿して芽吹いたとされるヤマザクラの三代目。雄しべが花びら化して旗のように見えることから「旗桜」と呼ばれています。赤芽白花ですが、年によっては開花時から青芽が強く出ることがあります。江戸時代、源氏の血統である徳川光圀公により愛でられました。光圀公は祠堂を建立し寺院を守りました。江戸時代前期の常陸国の名所が描かれた『常陸名所図屏風』(17世紀末)には旌桜寺境内に大きなヤマザクラが数本描かれており、当時からかなり有名なサクラだったことがわかります。雄しべが花びら化する現象は、桜川のヤマザクラで数限りなく確認できますが、旌桜寺の伝承も古く、そして確実です。また、旗桜というと、江戸小石川の白山神社にあった「白山旗桜」が有名です。花に数個の旗弁があることや平安時代、源義家公が奥州平定の途中、この桜に旗を立てかけ戦勝祈願したといわれている伝承など、非常に興味深い内容です。源義家にゆかりのあるサクラは、他にも茨城県内に多数存在しています。神生家の殿桜、お越し場の山桜、大宮の大桜などです。これらのサクラで旗は未確認です。