【つくば市】面野井の枝垂れ桜

薄墨桜、隠れ桜の異名をもつシダレザクラの名木。一般的なエドヒガンではなく、ヤマザクラかオオシマザクラなどが混じった雑種と考えられます。開花時期もソメイヨシノと同時。青芽で純白の花が特徴。エドヒガン特有の薄紅色の花びらや丸い花床筒は確認できません。こういった純白の花の場合に薄墨桜と呼ばれるケースが多いです。花の後半に墨がかかるとか、影ができて墨色に見えるとか。幕末の志士高谷篤三郎のお墓に咲いているというのも魅力のひとつ。残念ながら2025年に倒木。茨城県ではこのような純粋なエドヒガンではないシダレザクラが多く見られます。これは気候と種の豊かさが関係していると思われます。エドヒガンの古木が豊富な地域は福島県や長野県など、寒い地域に集中しています。例えば三春の滝桜を筆頭とする福島県のシダレザクラは、全てが純粋なエドヒガンであり、またこの地域ではヤマザクラの古木が少ない、もしくはほとんど確認できない傾向にあります。茨城県は温暖な地域でヤマザクラが豊富。これにより、こういったヤマザクラが混じった、もしくはヤマザクラがしだれた品種が増えていったのかもしれません。この特徴は茨城県の名桜を見ていく上で最も重要な点のひとつです。

※園芸品種の仙台枝垂(センダイシダレ)、枝垂山桜(シダレヤマザクラ)だという方がいますが、そうではありません、葉芽の量、花びらのサイズ、形状が明らかに違います。

青芽で花は純白、ほとんどの個体で花びらの薄紅色、丸い花床筒が確認できず、開花期もソメイヨシノと一緒という部分で、似ている系統のシダレザクラを下記リンク置きます。ただしこれは一部です。最下段に「仙台枝垂」を掲載しておきます。

大洗磯前神社の仙台枝垂、花が大きく、葉芽も大きい